このページでICRPのシミュレーションがあることを紹介しましたが、実際にグラフで見たほうが実感がわくのであらためて紹介します。要点は体内に吸収された可溶性セシウム137は、排出される速度が遅いため蓄積する傾向があり、1日に摂取するベクレル数の130倍が1年で体内にたまる(150倍が2年後にはたまる)という結果になっています。つまり1日10ベクレルのセシウム137を継続摂取すると体内に1年で1300ベクレルの量となりこれは体重50kgの人で26ベクレル/kgにあたるわけですから、健康影響を発生する危険性のあるレベルとなってしまいます。このように考えると100ベクレル/kgの食品というものは非常に危険なレベルであり、飲み水や外部被ばくも考えると「食品からの摂取は1日1ベクレル以下をめざせ」という言葉も説得力をもってきます。
2011年6月、米国の原子力問題専門家 アーニーガンダーセン氏の警告。非常に早い時期ながら分析が的確なので頭の中に入れておく価値があるでしょう。
http://ex-skf-jp.blogspot.jp/2011/06/blog-post_07.html
また高放射能粒子対策としては「窓を閉め、エアコンをつけ、エアコンのフィルターを頻繁に交換し、モップで水拭き掃除をし、HEPAフィルター付きの空気清浄機を置き、高放射能粒子をなるべく吸い込まないようにします。」という助言もあります。
今 集中的に内部被ばく問題の解明に取り組んでいる科学者と市民の団体
★ 10ベクレル/kgの食事で健康被害 (NPO法人食品と暮らしの安全基金)
第3 回ウクライナ調査報告 2012.11.1 発行 (報告書 13ページより18ページまで)
これを裏付けるICRP文書111 和訳p.28 図2.2 に1日10ベクレルの放射線量の食品の摂取を続けると500日で1400ベクレルの飽和レベルに達するというシミュレーションが掲載されている。体重50kgでも28Bq/kgの子どもには危険なレベルに達する。
★ 低線量汚染地域からの報告―チェルノブイリ 26年後の健康被害
単行本(ソフトカバー): 252ページ 出版社: NHK出版 (2012/9/21)
ISBN-10: 414081571X ISBN-13: 978-4140815717 発売日: 2012/9/21
★ウクライナ政府(緊急事態省)報告書(2012 年 9月 23 日の NHK- ETV特集で紹介されたもの)
『チェルノブイリ事故から25年 “Safety for the Future”』より
(2011年4月20-22日、チェルノブイリ25周年国際科学会議資料)
抄訳:『市民研通信』 第 9 号 通巻 137 号 2011 年 10+11+12 月
http://archives.shiminkagaku.org/archives/csijnewsletter_010_ukuraine_01.pdf
★資料『チェルノブイリの長い影~チェルノブイリ核事故の健康被害』<研究結果の要約2006年版>
★ ベラルーシの報告 低線量被曝を原因とする小児における心臓疾患と白内障
(ガリーナ・バンダジェフスカヤ博士の講演 2012年5月12日スイスのジュネーブにて)
★ 「チェルノブイリ 終わりなき人体汚染」 NHKスペシャル 1996年4月26日放送
(1) 14m38s 子供たちへの影響 放射線を浴び続けている現状 内部被ばくを無視する
IAEA 子供の甲状腺がん 死産・早産の増加
http://www.youtube.com/watch?v=uPFcn23q7uc
(2) 14m30s 先天性異常児の増加 リクビダートルの体調異変 ベラルーシの政策変化
(汚染地からの移住⇒居住)
http://www.youtube.com/watch?v=0_NRz4vnESc&feature=related
(3) 10m56s 食品汚染から内部被ばく 脳神経細胞が内部被ばくにより死滅
http://www.youtube.com/watch?v=SjINkMMCiT0
(4) 08m44s 続き + 土壌から牧草⇒牛乳⇒人間による内部被ばくの影響
http://www.youtube.com/watch?v=VQezSZ6nh6c
★ 「チェルノブイリ・百万人の犠牲者」(ビデオ)英語+日本語字幕
http://www.universalsubtitles.org/en/videos/zzyKyq4iiV3r/
★ 「チェルノブイリ原発事故その10年後」(ビデオ)
BS1ドキュメンタリーで放映 TSIスイス制作 1998年
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=ybdALmiIWG0 (第1部)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=SUP035x9d84 (第2部)
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=hw7UnlnmQAo (第3部)
★ 単行本「チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害 - 科学的データは何を示している」
核戦争防止国際医師会議ドイツ支部(著)松崎道幸(監訳)合同出版[1600円+税] ISBN978-4-7726-1056-8
★ 「放射線の健康への影響」児玉龍彦 (東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長) 2011年7月27日 (水) 衆議院厚生労働委員会 参考人説明より (衆議院TV)
★ 「内部被曝の真実」児玉龍彦著 幻冬舎新書228 [720円+税] ISBN978-4-344-98229-1
★ 「内部被曝からいのちを守る なぜいま内部被曝問題研究会を結成したのか」 市民と科学者の内部被曝問題研究会編 旬報社 [1200円+税] ISBN978-4-8451-1255-5
★ 「見えない恐怖 放射線内部被曝」松井英介著 旬報社[1400円+税] ISBN978-4-8451-1218-0